電子商店街

   インターネット上で商品やサービスを販売するホームページのことを、「電子商店」とか「仮想店舗」「バーチャル・ショップ」などと呼びます。こうした電子商店を集約したWebサイトが、「電子商店街」と呼ばれるものです。「オンラインモール」とか「サイバーモール」「Web商店街」「電子モール」「eショッピングモール」などと呼ばれることもあります。

 インターネットが急速に広まったことにより、インターネット上に「電子カタログ」を提示し、広く購入を呼びかける動きが出てきました。消費者の側は、この電子カタログから気に入った商品を選び、送り先や決済方法を指定して、そのデータを売主に送れば購入手続きが完了します。商品は郵送や宅配、または提携する近所のコンビニなど所定の場所で受け取ることになります。

 消費者側には多くの店舗の商品を縦断して検索が行えたり、決済や配送などを一括して行えたりするなどのメリットがあり、個々の電子商店にとっては商店街の集客力を活かせるというメリットがあります。しかし、当初登場した多くの電子商店街は、独自の決済システムを持たず各店舗毎に決済を行う必要があったり、複数の店舗が出店しているメリットを十分に活かせない「凡庸な商店の単なる寄せ集め」であったりしたため、そのほとんどが失敗に終わりました。現在では、最新の技術やビジネスモデルを導入し、当時の欠点を克服した「楽天市場」などの商店街が活況を呈しています。

 楽天市場などは、インターネットを活用してまったく新しいビジネスの形態として登場したものですが、各地の実際の商店街でも、インターネット上に協力してホームページを開設する動きが出てきました。バブル経済崩壊後の経済の低迷や、急激な少子化と高齢化の進展による影響が重なり、商店街が「電子商店街」に活路を見出そうとしたことも否定できません。

 インターネットの特徴は、情報の伝達が一方通行ではなく双方向だということです。電子商店街を開設すれば、それは商店の側が一方的に宣伝をする場ではなく、消費者からの注文や問い合わせを受けたり、率直な要望や批判に耳を傾け、誠実な対応を迫られたりする場ともなります。世界中の不特定多数の人々を相手にする商売というよりも、むしろ「1対1」という意識が重要でしょう。「One to Oneマーケティング」と呼ばれる所以です。実際の店舗における以上に、一人ひとりの顧客に対して親身の応対が求められることを忘れてはなりません。

 高齢化社会に向かうとともに、インターネットを通じて日用品の注文をし、配達をしてほしいと願う人々も増えてくるでしょう。商店街として「共同配達」できる体制を整えるといったことも必要になるに違いありません。