I T 革命とは?

   I T とは、「Information Technology(情報技術)」の頭文字をとったもので、コンピュータと通信技術を用いた、情報の収集・処理・記憶・伝達技術を指します。この分野の技術革新が劇的に進み、しかもそれがビジネスはもちろん、政治や行政、教育や文化、福祉、人間関係のあり方等々まで、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼすために、日本では「 I T 革命」という言葉が用いられるようになりました。(アメリカでは、「e革命」<e=electronic、電子的>や「インターネット革命」という呼び方が一般的です。)農業革命や産業革命にも匹敵する大規模な革命といわれ、数百年に1度という大きな変化が起こっているのです。

   「 I T 革命」を推進しているのは、デジタル技術をベースとした、(1)コンピュータと(2)通信技術の進歩です。それぞれに、この10年間に1000倍の進歩を遂げているばかりか、今後10年間にさらに1000倍の進歩を遂げるだろうと見られています。まさに革命と呼ぶほかありません。

 コンピュータの高性能化、小型化、低廉化には目を見張るものがあります。わずか10年前に3億円で売られていたコンピュータに劣らない性能を持つノートパソコンが、最近では30万円以下で手に入るといいます。そうした個人でも利用できるノートパソコンが、1969年に人間が初めて月面着陸に成功した折に軌道計算に使われたコンピュータの性能を上回っているというのです。こうしたコンピュータの進歩の猛烈なスピードが、「ドッグイヤー」と呼ばれます。生まれた犬が1年で人間の7歳くらいまで成長することになぞらえたことばです。

   通信技術も劇的な進展を遂げています。パソコンによる情報の送受信は、当初は既存の電話回線を用いて行われました。音声を送るのが目的のアナログ回線であったために、短時間に大量の情報を処理する能力は持ち合わせていませんでした。それが、通信事業の分野でも競争が可能になり、また技術革新により、いわゆるブロードバンド化が進んできました。文字、音声、動画の、文字通りマルチメディアの大量情報を、安い料金で、瞬時に、あるいは短時間に、世界の至るところと送受信できる時代がやってきたのです。

 先進国であり、技術大国であると自負していた日本も、ことIT化に関しては、アメリカや欧州諸国はもちろん、シンガポールやマレーシア、韓国、香港、台湾などアジア諸国にも遅れをとっていることが明らかになりました。IT推進の遅れが、日本経済の国際競争力の低下にもつながっていると見なければなりません。政府が昨年に「 I T 戦略会議」を設置し、「 I T 基本法」を定めたのも、大きな危機感の現れであり、「e ジャパン」により5年以内に世界最先端の国に仲間入りしようとしています。